公生はかつてはピアノが上手かったのですが、今は弾けません。幼馴染の椿と亮太と一緒に同級生のかをりのバイオリンを観に行き、公生は彼女の伴奏をすることになり、という話です。
明るくて自由な女性が才能あるけど暗い男性を強引に引っ張る作品です。幼馴染2人も公生を思いやっている中で、公生とかをりの2人の世界が展開されていきます。
公生の気持ちは観ていてわかります。昔からの幼なじみよりも同じ趣味の女性といる方が楽しいし、ピアノを弾かせてくれるようにしてくれます。まさかのドタキャンも映画なので理由は推測可能です。
でもその後、公生はかをりに全然向き合わず、かをりが突っ込んでくるのを受けているだけです。この原因は公生のトラウマが関係していると後で考えれば分かりましたが、観ていて感覚的にうまく伝わりませんでした。公生が突然演奏できるのもご都合的に感じてしまいます。練習シーンが欲しかったです。
良かったのはこういう明るい女性の作品を観ると、明るくありたい、恐れずに勇気を出して挑戦したい、そういう風に思わせられました。
最後の手紙で明るい女性の本音が分かるところなどキミスイに近いですが、死の受け入れ方が違いました。あと、タイトルの意味が最後にやっとわかります。でも、言われれば嘘だったけど、それを言ってたのを忘れるくらいでしたので、驚きはありませんでした。この点でキミスイより劣ってるなと感じました。
広瀬すずはこういう自由で明るい役が合っていると思います。ピアノの演奏シーンはのだめのトラウマも思い出してしまいました。