kanaco

オンネリとアンネリのふゆのkanacoのレビュー・感想・評価

オンネリとアンネリのふゆ(2015年製作の映画)
3.5
児童文学〈オンネリとアンネリ〉シリーズ第2段。冬の物語は小人と魔法とクリスマス!北欧のオシャレなデザイン溢れる世界観、善き人たちが織り成す温かいストーリー、彩りを添えるステキな魔法にプラスして、小人たちを守るというミッションのハラハラ感。キュートとファンタジーが溢れるホッコリ系🥰(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

◆あらすじ◆
7歳の少女オンネリとアンネリはベストフレンド。気品ある優しい老魔女・バラの木夫人から買った〈素敵な青いおうち〉で2人仲良く暮らしている。クリスマスが近づいたある日、プティッチャネンという小人一族の家族が〈素敵な青いおうち〉を訪ねてくる。彼らは大きな人たちに家を壊されてしまったため、新しい家を得るためにバラの木夫人を探していたが、車が故障してしまって困っているのだという。オンネリとアンネリはバラの木夫人が戻ってくるまでプティッチャネン一家を匿うことにする。しかし〈小さな人たち〉を見世物にしようとするご近所の奥さまに見つかってしまい…。

❶〈オンネリとアンネリ〉シリーズ第2段。冬の物語は小人と魔法とクリスマス!

フィンランドの児童文学マリヤッタ・クレンニエミ著「小さな女の子オンネリとアンネリの物語」の実写映画化の第2段です。北欧の可愛らしくてオシャレなデザインが溢れる世界観、主人公である7才の大親友オンネリとアンネリの愛らしさ、2人を取り巻く優しい大人たちや温かく導いてくれる善良な魔女たち、日々に彩りを添えるような小粋でステキな魔法など、キュートとファンタジーで構成されたシリーズ。そして今作は雪の積もったフィンランドの風景も楽しめる冬の物語です⛄

オンネリとアンネリが2人で住んでいるのは、まるでヨーロッパ風のドールハウスをそのまま再現したような〈素敵な青いおうち〉。クリスマスが近づく中、小人のプティッチャネン一家がやってきます。彼らは住む家を求めて、かつて〈素敵な青いおうち〉の持ち主であったバラの木夫人を訪ねてきました。バラの木夫人がしばし留守にしているため、夫人が帰宅するまで自宅に匿うことにしたオンネリとアンネリ。2階に飾っているドールハウスがプティッチャネン一家の背丈にピッタリ。2人はドールハウスを彼らにお貸ししてお世話を始めます。ところが、小人たちの存在がご近所に住む若い奥さんに見られてしまい…というお話。

相変わらずのんびりとした雰囲気なのですが、奥さんから小人たちを隠さなければならないミッションが少しハラハラしてアクセントになっています。また、クリスマス映画ということで前作の春の物語『オンネリとアンネリのおうち』よりも魔法…ファンタジーテイストがアップ。正直に言うと冬のため雪によって真っ白に染まった景観は、草花が生い茂る春の景色よりも地味ですが、その分クリスマス感ある特別な魔法によって華やかさを演出しているように思いました。

❷憧れるような北欧の“可愛い”と少女たちを取り巻く優しい大人たち

〈北欧で暮らしている女の子たち〉というフレーズでパッと想像するような、女の子の好きなものを詰めたようなこのシリーズ。オンネリとアンネリは、7才の女の子が住むために作られたようなドーリーなお家で、双子ちゃんコーデのような可愛らしい服を着て(衣装チェンジも豊富)、毎日一緒に過ごし、天蓋付きのベッドで眠り、お洋服を縫ったり、美味しいお菓子を手作りしたり、お部屋の飾りつけを作ったり、ドールハウスに泊まり込んでいる素敵な小人たちのお世話をしたり…と楽しく過ごします。

小人たちが大きな人たち(=人間)に見つからないように隠すも、その隠し方がゆる過ぎて「本気で隠す気あるのか…🤔」とちょっと思っちゃうところもご愛嬌😂

そしてオンネリとアンネリを取り巻く大人たちも相も変わらず親切で子供に優しい。特に前作も出てきた警察官の男女2人組が印象的でした。オンネリとアンネリが小人たちのことで困っている際、何があったのかと聞くも「詳しくは話せないのだけど」と言いよどむ2人に、間髪いれず「話せないことだって?」「それでも私たち手伝えるかしら?」と無理に口を割らせず、でもすぐに手を差し伸べてくれる感じが「素敵な大人だ…」ってホッコリ☺️本当に悪い人は出てこない…それも前作と同様で温かい児童書の雰囲気が保たれています。

…と言いつつ、小人一家を見世物にしようとする奥さまの行動は、根は良い人だとは私も思うけど、それでもどうかとは思いましたが…。悪い人じゃないのは確実で、でも思い込んだら猪突猛進で…なんですかね、どっちかというと“イタい人”…っていう方が近い。役者さんのその演技加減が絶妙でした🤣

🧸🏠🐝「ドールハウスに小人が住んでくれるなんて何てドリーミー!小さい頃からドールハウスが好きで、一時は作ってみようかとチャレンジしたこともある(なお2日くらいで挫折)私にはかなりウキウキな設定。昔から人形よりもそのお家が好きだったのですよね~🥰〈シルバニアファミリー 赤い屋根の大きなお家〉に〈ポケットエンジェル〉、〈こえだちゃんの木のおうち〉…立派な家を持つお人形シリーズが好きでした。

次回の作品『オンネリとアンネリとひみつのさくせん』の季節はたぶん夏なので(ジャケットでヒマワリ持っている)、続きはまた夏に見たいと思います~😆💕」
kanaco

kanaco