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オンネリとアンネリのふゆのhayanomidoriのレビュー・感想・評価

オンネリとアンネリのふゆ(2015年製作の映画)
5.0
大好きで時々また観たくなる映画です。全3作。
映画配信サイトで3作揃っていることは余り無く、今回Huluではこの1作のみ配信されていました。

子供が主役のファンタジー・アドベンチャーで原作は少女小説。
ホームアローンと違って大して悪くない悪者がコッソリ出て来て、ちょっとした悪事を働き、バレたらすぐ謝る。

少女達は客人の小人一家を助ける。隣人の大柄な女性2人組と近所の警察官が子供達の活躍を干渉しない程度にフォローする。

少女達は勇敢といえば勇敢なのだけど、危機に立ち向かう形相は無くて、何が起きても楽しんでいて、疑ったり怒ったり悲しんだりしないのです。いつも何かにつけ2人で顔を見合わせて口を閉じたまま楽しそうにフフフ…と笑うだけ。世間ずれのような邪念が無い。

でも2人は2人だけの家を(前作で)買い取って2人暮らししていて、自立しています。親や近所の人はそれに何の疑問も抱かず干渉しません。家庭では放って置かれている子供達でもあります。

日本人的には立派なネグレクトですが、フィンランドでは複雑な家庭事情から子育てが手薄になることや、小学生でも大人扱いとして意思を尊重されながら、周りの大人がつかず離れず見守ることが普通…なのだそうです。

そんなトリビアを齧りながらの再鑑賞。全3作の再鑑賞で合計10回ぐらい観ていて、すっかりオンネリとアンネリのファンになってしまいました。
現実の彼女達は二十歳ぐらいの若い大人になっていることと思います。
映画の中の少女達は永遠に少女のまま観る者の心を洗ってくれます。
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