リラリオ

プレイのリラリオのレビュー・感想・評価

プレイ(2011年製作の映画)
4.8
『ザ・スクエア 思いやりの聖域』最新作『逆転のトライアングル』が2作連続でカンヌを制覇中の鬼才リューベン・オストルンド監督。そんな彼の名を一躍世界に広めた衝撃の出世作。

スウェーデン・ヨーテボリにある大型ショッピングモール。
エントランスホールにたむろする黒人少年たち→何やら悪巧み→「アイツらにしようぜ!」→2人の白人少年にロックオン→ウザ絡み→「おい!携帯見せろや!」→iPhone没収→「これ…俺の弟が先週盗まれたのと同じのじゃん!カバーも傷も一緒なんだけど!」
黒人少年たちは、これ弟の携帯!と、とんでもねぇ言いがかりをつけ、携帯を巻き上げる新手のカツアゲをしていた。

次なる標的は白人少年とアジア少年の3人組→ウザ絡み開始→少年たちはショッピングモールを飛び出し、トラムに乗り込む→が、追いかけてくる→トラムを降り、コーヒーショップに逃げ込む→が、「ちょっと聞きたいことがある。終わったら行っていいから」と口車に乗せられ店の外へ→「携帯出せや!」例のやり取り→コーヒーショップ前で押し問答→しかし、大人たちは見向きもしない→「とにかく弟に確認させるから着いてこい!」人気のない広場へ連れ出される3人の少年…これが悪夢の始まり。

この緊迫した状況でうんこがしたくなるアジア人少年→野糞→が、パンツにはうんこが…→汚れたパンツを捨てる→スケボー広場にサッカー場…あちこち連れ回される→トラムに乗車→乗客にもウザ絡み→見て見ぬふりの大人たち→そこへカツアゲ被害少年の姉と男友達がトラムに乗り込んでくる→「携帯取ったのお前だな!」→怒号を上げ、黒人少年らをぶん殴る男たち…車内はカオス状態→ほかの車両移る乗客→3人の少年も一味だと勘違いされる→男は緊急停止ボタンを押し、少年らをトラムから引きずり下ろす。
そして、3人の少年の災難はまだまだ続き…。

移民に寛容で定住・就労支援に力を入れる一方、移民増加による犯罪激増・治安悪化の問題を抱えるスウェーデン。
この複雑で厄介な移民問題に鋭く切り込み、もうやめたれよ…ってくらいしんどい内容の映画でした。
社会的弱者とされる移民は腫れ物扱い。触れようものなら、弱者へのいたぶりと非難される…。
あの正義感振りかざしババア、マジムカつくな…。
そしてうんこ漏らしとノーパンのくだりの伏線回収が物々交換のディーゼルジーンズとは…さすがオストルンド、性格悪し 笑

社会に虐げられている弱者ということを盾にして悪さをしまくるクソガキに目をつけられてしまったマジツイてねぇ3人の少年の悲惨な1日。
移民問題によって生じる逆人種差別問題、正義・正論とは???
イライラ・モヤモヤMAXの胸糞悪い映画でしたが、おもろかったっス!
リラリオ

リラリオ