のっち

プレイののっちのレビュー・感想・評価

プレイ(2011年製作の映画)
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社会派というより社会学的皮肉

白人の子どもが黒人の子どもたちに囲まれて暴力を使わずに身包み剥がされていく。

オープニングの俯瞰で見るショッピングモール内部は、その普遍性を高めているように見える。これは特別な物語じゃなく、どこにでもある誰かの物語であると。

子どもたちが連れ去りだんだんと逃げ場がなくなっていく焦燥感は、ある意味邦画のそのジャンルとも通じるものがある。しかしそこは移民受け入れをしている福祉国家の地方都市という文脈において社会学的な側面を見せようとしてくる。特にラストで大人の白人に暴力で解決される黒人の子どもたちを見ていると、これは個別のものではなく構造的なものではないかと思えてしまう。
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