えいがのおと

グッドモーニングショーのえいがのおとのレビュー・感想・評価

グッドモーニングショー(2016年製作の映画)
3.8
フジテレビ黄金期ノリのコメディ映画

予告、PRからして、踊る大捜査線のような、フジテレビが大好きな安定の業界系ドタバタコメディなのは想定内。
恐らく、近年はフジテレビというだけで毛嫌いする、人も多いようなので、ヒットは見込めないとは感じましたが、なんだかんだ黄金時代のノリは大好きなので、楽しみにして鑑賞。
大爆笑連発という感じでないところが、逆に成長したかなという気もして、個人的には楽しかった。
業界を知っている人のほうが楽しめるのは間違いないけど、朝の情報番組を見たことない人なんていないでしょうから、誰が見ても楽しめる。
後半のアンケートの件は、そもそものフリが上手で、最近ああした投票って多いから、コーナーの一つくらいにしか思ってなかったので、なるほどと感じた。
加えて、嘘をつく時のクセのフリも上手。とにかくああした構成は君塚さんらしく、ハマっていく感じが気持ちがよかった。
アンケートの操作とかは、現実であると文句を言う人が多いだろう。見ていて、えっしちゃうの?って思う人も多かっただろう。
けど、ああした問題になったとき好き勝手に答える視聴者もどうなのかと言える。
インターネット社会で、匿名性があって自由になんでも言えるけれども、テレビはあくまで公共の電波。
そこに関わる意識は、選挙や会社での振る舞いと同じにすべきかもしれない。
一方通行でなくなったメディアだからこそ、テレビがどういうポジションでいるべき、いさせるべきかを考えさせられる作品でもあった。
まあ、役者がとてもよく、懐かしいフジのノリの人から、今の人ならこの人だねと思う役者さんまでが揃い、皆名演技で、暖かい作品を彩っていた。
午前中に見たのもよかったかもしれない。