おけい

キャノンフィルムズ爆走風雲録のおけいのレビュー・感想・評価

3.5
スタローンの名前がクレジットされてるのでずっと観たかったのだがレンタルに無いし、セルDVDは割と高めの値段設定なのでずっとオークションで安く落とそうと狙ってた作品だったのだが…なんとUーNEXTにあるじゃん!!本当UーNEXTの配信数には驚愕するわ…

本作はイスラエル出身のメナハムゴーランと従兄弟のヨーラムグローバスがハリウッドで映画会社キャノンフィルムズをどのように成功させ、衰退の一途を辿っていったかというドキュメンタリー。

監督のゴーランとプロデューサーとしての才能が半端ないグローバスのコンビで低予算のB級映画を量産、ヒットさせ巨万の富を築いていったのです。チャールズブロンソン、ジャンクロードバンダム、チャックノリスなどは多くの作品に出演しました。

ゴーランと言えば、最近のワタクシが真っ先に思い出すのは当然スタローンのオーバーザトップ❣️彼らが当時の大スター、スタローンに手を出したり、芸術性の高い作品を求めてカサブェテスやゴダールと契約したり、金に糸目を付けなくなってから歯車が狂いはじめます。

スタローンとの契約を交渉していた時のエピソードが凄かった。スタローンの弁護士が600万ドルなら契約すると言ってきたそうだが、グローバスは600万ドル払う気はないと…。弁護士に、ではなぜ話を持ってきたのか?と問われてグローバスは、1000万ドル払うからだと言い放ったそう。結局オーバーザトップでスタローンは脚本にも参加したので1200万ドルで契約したとか…

しかし、オーバーザトップは大コケし見事に撃沈することとなります。

別な書物でスタローンのインタビューを読んだのですが、オーバーザトップの最悪の思い出を語り、スタローン自身が(金の為に映画を作った天罰だ)と言っていました。

映画公開時は駄作として評価されても、時が経ち、熟成されることにより価値が出るものもある。男の教科書であるスタローンの人気もあって、今となっては『オーバーザトップ』もスタローンの価値ある一作になっていることだけは間違いはない。
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