ユカートマン

ソーセージ・パーティーのユカートマンのレビュー・感想・評価

ソーセージ・パーティー(2016年製作の映画)
3.9
リビングのテレビでネトフリックスが観れるようになったことを祝し、母と鑑賞。下ネタのドギツさに開始五分で後悔するも、結局面白さが勝ち母は最後まで見てくれた。この映画が風刺する対象は、キリスト教的価値観から中東問題まで幅広く、いろんな食材が揃うこのスーパー自体がアメリカ、いや世界の縮図のようになって意外と社会派なコメディだった。トランプが大統領になってしまってもこういう映画の作り手がいれば北米もまだ捨てたもんじゃない、と思えるほど好きな映画。特にフムス(パンに合うひよこ豆で出来た中東のペースト状の料理)の話でピタパン(77本のエクストラ"バージン"オイルに浸りたい=72人の処女とセックスができる天国に行けることを信じるアラブ人)とベーグル(東欧のユダヤ人が食べてたドーナツ状の硬いパン、ナチスの象徴であるドイツ料理ザワークラウトに意地悪される)が意気投合するシーンはイスラエルとアラブ諸国の間に平和が訪れているようで少しだけ心が和んだ。アジア系のキャラが弱かったのだけが難点。日本人として、アジア人として、アジア系の食材にもう少し主張してほしいと願わざるを得なかった。わたしも無神論者として現世を破茶滅茶に楽しもうと思う。ホーキンス博士最高。

小ネタ
悪役のビデは英語でdoucheですが、嫌な奴という意味もあり、また不死身サークルの中にいた冷凍食品の可愛いオカマちゃんのトウィンキー(twinkie)は、若くて少年っぽさが残る可愛い男性のことを指すゲイスラング(twink)から来てるはずです。
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