ろく

ビッグ・マグナム黒岩先生のろくのレビュー・感想・評価

ビッグ・マグナム黒岩先生(1985年製作の映画)
3.7
「怒るで、しかし」

監督はあの「女必殺拳」の山口和彦。今作でもその場で考えている脚本は全開だぜ。ストーリーの整合性?それって何だ?旨いのか?(©悟空)。

主役は横山やっさん。そしてまだ若すぎる木村一八と親子共演だ。木村はもはや演技とは言えないレベルだし、やっさんもお世辞にも上手とは言えない。ただ突っ立ってマグナムぶっ放しているだけだ。

舞台は不良高校。不良全開なんだけど、なぜかマジメな子もいる設定にガバガバ感は止まらない。ヤンキー女子も先生を攻めて「100点にしろよ~」と語る。あれ、成績どうでもいいんじゃないの。

そんな学校に赴任しているはわれらがやっさんと西川のりお。のりおはテンガロンハットで「まかっせなさい」と持ちギャグ連発。生徒に銃を突きだし沈静させるが実はモデルガンであることがばれて生徒にリンチされる。なぜか、全裸にさせられるがおむつを履いている(謎)。そのまま校舎に吊られたのりおは失禁(映画史上最もくだらない失禁シーン)。泣いているのりおが兵庫の野々村元市議会議員にしか見えない。

そして本当の銃を持っているやっさんが立ち上がる。のりおの銃にはぶるぶる震えていた不良たちがやっさんの銃には堂々対決。なぜか校庭で全身武装したやっさんVS不良バイク集団。「生徒のため」とか言っていたやっさんが生徒に向け堂々と発砲。彼の倫理はどうなっているんだろう。

脇には乾電池のベンガル・高田純二。さらにはやっさんの家を襲う不良に島田伸介竜介。さらには陣内孝則も。また敵の不良女子には武田久美子、やっさんを慕う女子に斉藤ゆう子と豪華メンバー。実は工藤しずかまで出ているらしい(わからなかった)。でも全体的に「なんだこれ」が止まらない。それは山口和彦演出だから。いいんだよ、発砲・爆発だけでいいんだ。どかーんどかーんどかかーんでいいんだよ、この映画(いいのか、本当に)。

女性は日活から連れてきたらしくポロリ満載です。当時の少年たち(僕も含めて)うひょーってなったろうな(女性の裸を見ることが貴重な時代)。同時上映は「パンツの穴」ああ、昔中学生だった者たちよ。そして今おっさん達よ。もう一回こんなポンコツ映画を観て「あの頃」を思いだそうや。
ろく

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