Toineの感想文

夜行性情欲魔のToineの感想文のレビュー・感想・評価

夜行性情欲魔(1970年製作の映画)
4.3
【幻想小説のような官能的なおとぎ話】
邦題のセンスww
百合要素ありの作品と聞いて爆速で鑑賞いたしました。
私が観たディスクは英語版でした。

開始1秒で劇中劇のポルノ映像を家族3人で観ているるシーンから始まったので吹いたw
さすがに家族でポルノは観たくない件😂
しかしただエロいだけでは無い秀逸なプロット。
ストーリーのコンセプトは"倒錯"や"欲望"などかな?
人間の醜い部分を炙り出してる感じで好きなやつでした。
意味の分からない映画タイトルも捻りのある内容も面白かったです♡
ヒロインの方もミステリアスでお綺麗でしたー♡♡

ロブ=グリエ監督を思い出すカメラワーク。
後の伏線となるようなサブリミナル映像が散りばめられているのも不気味で素晴らしかったです。
古いポルノ映像に出ていた女優さんにそっくりなサーカスのバイク乗りの美女を自宅の古城に招待する家族。
この謎の美女がやって来てから明らかになる家族の関係性や秘密。

ファッションや舞台美術も死ぬほど良かったです。
大きな古城というのが既に良いのに屋敷内の書庫の内装がお洒落すぎて目を見張りました。
この場面で謎の美女がノーパンだったのを私は見逃しませんでした。←←
イタリア人のセンスは間違いないですね(偏見)。

息子さんの聖マーガレットのお話や冒頭のポルノ映像など散りばめられた断片が謎のままで終わるのかと思いきや段々と真実が明らかに。
最後に息子さんがお出かけする先はやはりあのサーカスなのかしら?
おとぎ話や幻想的なお話にホラー要素をプラスしたような大好物な作品でした。
アラン・ロブ=グリエ監督作品がお好きな方に特におすすめです♡
良作!