修行僧の宗朝(そうちょう)は、飛騨から信濃へ抜ける山道で道に迷い、日も暮れた頃に孤家(ひとつや)にたどり着きます。この家に住むのは妖艶で気高い女と、女が養っている次郎、そして親仁の三人。一夜の宿を乞う宗朝を、女は一度拒みますが、思い直してその願いを聞き届けると、人が変わったように優しく接し始めます。女の案内に従い、宗朝が谷川で体をぬぐっていると、女が背中を流し始め、自らも着物を脱いで寄り添ってきます。宗朝は慌てて女の手を振り払い、川から上がります。女の色気に迷い煩悩の思いが沸き起こる一方、夜更けに鳥や獣たちが女のもとに集う只ならぬ様子に恐れ慄き、宗朝は一心に経文を唱えて心を静めます...。
江戸時代から続くという由緒ある名家・一柳家。当主・賢蔵に年の離れた花嫁・克子が嫁入りしたが、婚礼が終わった夜、ふたりの死体が発見された。現場には怪しい三本指の血痕が残されていて…。この奇怪…
>>続きを読む当代きっての歌舞伎役者で誰もが知る女形のスター坂東玉三郎。虚構と現実をないまぜにした幻想的な作品を得意とするダニエル・シュミット監督が、女形という特異な存在を通して、ジェンダー、生と死、そ…
>>続きを読む結婚を控えたミーガンは婚約者と動乱の中国で離れ離れに。困惑するミーガンを救ったのは、野蛮で残酷なイェン将軍だった。将軍に反発していたミーガンも自分を一途に愛し続ける彼に次第に心開いていく。…
>>続きを読む紙屋の治兵衛は、妻子がありながら遊女の小春と深い仲に。二人は心中を決意するが、小春は死ぬのが嫌で困り果てていた。その後、小春は治兵衛の恋敵・太兵衛に身請けされることに。これは治兵衛の妻の心…
>>続きを読むかつて父に世話になったという遊女・玉枝が竹細工職人・喜助を訪ねた。心惹かれて彼女と結婚するも、喜助は父への思いのため彼女を抱くことができず、人形制作に没頭するように。そんななか、玉枝は昔馴…
>>続きを読む徹底した美意識で織田信長や豊臣秀吉を魅了した茶人・千利休は、秀吉の怒りを買ったことで切腹を強いられる。その時が刻一刻と迫る中、利休はこれまで歩んできた道のりや、美に対する自身の考えの根源に…
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