このレビューはネタバレを含みます
子育てに環境が大切ってもちろん知ってるけど、それにも増して母親からの愛がいかに大切か、これでもかというほど心に染みた。
ママと過ごした5年間はジャックにとって、不条理かつ不完全な世界ではあったが幸せだったはず。
精神的にも身体的にも過酷な状況下、ジョイにとって息子の存在は自らを保つための支えであり、同志ともいうべき存在だったのでは？
小さすぎる世界での小さすぎる笑顔やときたま見せる2人の小さな幸せが観てて痛々しかった。
ジョイの自宅に戻ってからの2人の関係。
(ジョイがジャックを守る役目を果たし、毎日安心して暮らせること、ようやく自分も子供返りが出来た状況で)母子関係が少し破綻したのも分かる。
まだ若いのに必死でママしてきたし、あんな辛い状況の中、ジャックを立派に育て上げたジョイの語られていない日々を想像して心打たれた。
緊迫した毎日から解放され、心と体を休めるための人生の休息とも呼べる入院。
高校生の女の子にとって辛すぎる体験。
我が娘を失った悲しみの中それでも生きた両親。
坊やが見た広い広い世界と小さな世界から踏み出した1歩、苦難。
受け入れること、許すこと、歩みよること、寄り添うこと、進むこと。
最後はみんな幸せを目指して生きていけるようになって良かった。
それでも生きていくこと。
勇気をもらえました。
すごく好きな映画です。
