7年間もジョイを監禁していた犯人が警察に捕まり、監禁中に産まれた子が人生でその空間しか知らなかったroomを母と共に出られた前半終了時、「解決した！でもこの映画はこんなに早く終わるの？」と、迂闊にも思ってしまった。
そこから淡々と始まる新たなストーリー展開に釘付けになった。
娘の悪夢からの生還を心から喜び、愛おしむはずの実父が、娘と孫を正面から見ようとしない。できない。性被害にあっていた娘、そして犯人と娘との間にできた孫だから？…。娘も孫も何一つ悪い事をしていない！憎むべきは犯人だけのはず！
TVクルーが娘をインタビューした際、娘を最大限大切に扱おうと言葉を選んでいたが、他の多くの人も持っていた本音からの質問をした。「この(悲惨な)状況下で死のうと思うことは無かったのか？」と。
結果、これまでの悲惨な生活以上に打ちのめされた娘は、自殺を企てた。
性被害者が抱え続ける精神的ダメージの深刻さと、周囲のあるべき対応の仕方をつくづく考えさせられた。
それにしても、ジャック！あなたがいたから母は強くなれた！あなたを守るためよ。あなたが外の世界を知る日に備えて、あなたを教育し、健康も守れた。roomから出られた今、今度はあなたが母を守って！色々な人の協力を得ながら… あなたならば出来る。ばあばとそのパートナーも最大の助っ人だよ。
ジャックを演じた子役の次の作品を早く見たいです。実に演技が上手かった！
