みい太郎

ルームのみい太郎のレビュー・感想・評価

ルーム(2015年製作の映画)
3.9
2016年10月鑑賞
テーマは暗いので方々の評判としては泣ける。重い。辛い。とかのマイナスな感じでしたが…
個人的にはそこはあまり反応できず…

怒り。強さ。最後の希望を手放さない。

ちいさなちいさな部屋の中でちいさな男の子と1人の母親。彼女が5年もの間どうやって男の子を育ててきたか解るシーンの数々。

温かい気持ちにもなったし限られた世界でも前向きに毎日を過ごしていく健気さがココロに刺さって切なくもあった。だけど暗いとは違った。

内容を知らなくてもこのご時世…2人がナゼここで暮らしているのか察する事ができる。彼女の気持ちを考えると見ているこちらが怒り心頭なんだが…男の子性格をみると本当に穏やかに優しく育っていてその事に感心な反面、違和感を覚えた。

あのちいさなルームで私がそうなったら…彼女の様にいくだろうか?彼女の強さは現実に戻ってからの弱さが反動だなあと痛感した。

穏やかな静かなふたりの生活は彼女が心から切望する現実の世界へちいさな男の子の人生最大の冒険から変化していく。冒険のクライマックスは心臓がばくばくしてその場にいる様だった。

そのあと男の子の気持ちが周囲の大人の反応を含めて不安や心配や恐怖や怯えがどっと流れてきてなぜかへんなシーンで泣けた。

ルームを出た現実の世界ではママは弱くなり、僕は強くなっていく。

あの部屋にいた時も辛いのにでても辛いって…  頭のおかしい1人の男の性癖のために沢山の人の人生が狂ってしまう。

これが現実にあることも凹む。

それでも前を向く事が出来るのが
僕の純粋な心意気。

子供なんだけど心意気があるんです(^_^*)やはり子供は潜在的に大人なんだなあとまるで神様みたいと思わせられるラスト。

評判より泣きませんでしたし、救いが無くはありませんでした。
僕の最後のセリフがしびれた。

ただアカデミー賞の基準ってなんなのかあなあ。と。
人生辛い事をどう捉えて生きていくか問われている気がしました
みい太郎

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