Melko

ノンストップ・バディ 俺たちには今日もないのMelkoのレビュー・感想・評価

3.8
マジメほど 
 キレると怖い 
   気をつけろ

なんじゃこりゃ〜〜〜笑
こんなに見てる側の感情がアドレナリンでっぱなしで揺さぶられることってある?!
ってぐらいに、いろんな感情が襲ってくる作品だったわ。

顔に血をつけて怯えながら銃を持つ男、彼は真面目な銀行員ティル。気弱で真面目な彼が何故こんなことを…?それは、約72時間前に遡る。きっかけは、2万ユーロの融資を迫るチンピラ ナッポとの出会いだった…

ナッポどっか見たことあると思ったら!「ソウルキッチン」のチンピラ兄貴だ!今回はロン毛だ!

序盤は、銀行強盗ナッポに人質に取られたティル、ガサツで強引なナッポにティルがやり込められる図。のび太がジャイアンにズケズケに言われるもんだから、共感生羞恥MAX!ロックで心を通わせる。

実は元ロッカー、酒を飲むと人格が変わり、喧嘩が超強くなるティル。ひょんなことから、ナッポと一緒になって、アルバニア系ギャングをボコボコに。帰宅したら、まさかの現場に遭遇!妻の浮気を勘違いし怒り狂ったティルは覚醒!ヤケクソ気味に暴れ散らかす中盤。あまりにも酷い素行に、今度はティルへの嫌悪感が止まらない。真面目くんのタガが外れると怖い、の図。それはもう、NOエロでも割とドン引きレベルのハメの外しっぷり。(とりあえずテンションがヤベエ。ウザいことこの上ない)

すったもんだあり、銀行員のティルが銀行強盗することになる終盤。試される友情と夫婦の絆。

2時間あっとゆうまだったけど、何回も一時停止して休憩挟んだ。展開のアップダウンが激しすぎる。笑
二重人格かってぐらい😞🔁🤪を生き生きやってたティルもいいけど、そんな彼に手を焼き迷惑しながらも、やはりなんだかんだ見捨てられないナッポとの友情が、全く暑苦しくないのに何故かグッときた。
片方情緒不安定だしもう片方は粗暴だから、ケンカばかりで全くまとまらず、ずーっと、んもう〜なんやねん!!て感じなんだけど、ラスト15分の2人のやり取りが、軽妙だけど熱い!
自ら腕を撃ち抜くナッポ、血だらけの右腕を押さえて走る!ギリギリの笑顔に、助けた相手からはビンタ!

この映画、誰かだけ美味しい思いをするってことがなく、全員満遍なく酸いも甘いも経験させられてるところが巧い。
序盤やられっぱなしのティルはハメを外し、その代わりにナッポがやり込められていく
高慢ちきなナッポの彼女は深夜のカーチェイスに巻き込まれ。
私だって人並みに仕事してるんだから!とプンプンして、ティルの話を聞かなかった妻ミリアムは連れ去られ。

映像のジェットコースター、どうせならもっとティルのロック要素を掘り下げてほしかったわとかありつつ、やはり人を結ぶのは音楽だよね〜なんてうっすら思いつつ。

ガソスタのくだりは、絶対そうなるだろうねと思ったけどやはり面白い笑
イラっとする人間を「あいつが犯人です」って突き出すの、悪いなぁ〜〜

とりあえず、エンドロールのNG集が楽しそうな撮影現場でホッコリ、ご馳走様です。
これ見てるとやはり粗暴なナッポ役のあの人は、ムードメーカーな、ただの良い人そうだよなぁ、と。
Melko

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