Kientopp552

O侯爵夫人のKientopp552のレビュー・感想・評価

O侯爵夫人(1975年製作の映画)
4.0
 本作品はいつものE.ロメーアには相応しくなく、フィルムの色彩と場面場面の構図にかなり凝っている。フランス古典主義の絵画の色彩を思い起こさせるような濃厚なフィルムの色彩と供に絵画を一枚一枚映像化したような場面構成は中々のものである。2001年作の『レイディーと侯爵』のような歴史物には、ロメーアはどうもいかにも映画らしい映画を撮る食指をそそられるようである。家具、調度品までは、観ていて目が届かなかったが、服装は恐らくナポレオン帝政時代のアンピール様式で、この点でも時代考証がしっかりしているように見えた。
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