高橋早苗

マダム・フローレンス! 夢見るふたりの高橋早苗のレビュー・感想・評価

3.7
歌の上手い下手だけで観たら
コメディね笑える〜^_^か
なんだこのクソ映画。ってことになるし

映画の出来だけを観ちゃうと
メリル・ストリープは、やっぱすごいね!って、怪演っぷりの評価で終わっちゃう。
(確かに、わざわざ外して歌えるトコは凄いんだわぁ)


つまり、どっちか
…優劣や評価のどっちか?で観る世界じゃ なーんにも楽しめない

そこを外して観るなら
ものすんごく自由な世界がw 待っている♪



雇われた伴奏者コズメが
初めての“レッスン”で見せる
驚きと戸惑いの表情

帰りのエレベーターの中
堪えきれずに、すっかり怪しまれながらw漏らす笑い



本番リサイタルの客席で
引きつけたように笑い出し
歩くことも出来ずに、転げながら“退場”する
上客スタークの新妻アグネス


…ま、真っ当な反応よねw
但し、この映画の本番は この後から




カーネギーで歌いたい
いいえ、歌う!
・・・という強い意志(というか、彼女にすれば当たり前レベルの予定)を前にしても
夫シンクレアの、妻への愛は変わらない

つか、この人
奥さんをジャッジしない
だから批判もない

彼の、やることなすことすべて
「バニー(フローレンスの愛称)、愛してるよ」
なのよ。

フローレンスの「愛してるよ」は
我がために 我が道を行くこと。
そして、夫の愛を限定しないこと。

まるで、女性性と男性性の
見事なペアを見ているようですよ、ええ。
フローレンスが何故そこまで?という情熱は、ぜひ観てね^_^



客席は笑いと野次に包まれるカーネギーホールで
一度は笑って“退場”したアグネスが場内を一喝するシーンが好き♪

「声援も送れないの?恥を知りなさい!」
・・・彼女も、ジャッジがない。
笑うという反応はしてもね。
高橋早苗

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