まさなつ

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男のまさなつのレビュー・感想・評価

4.2
まさかトランボの半生記を見られるとは!

小学校の講堂で「黒い牝牛」を見た時には当然、トランボの名前は知らなかった。
「ローマの休日」は実は彼の脚本だと知ったのはかなり後のことです。
彼の名前を最初に意識したのは「ジョニーは戦場へ行った」です。これは衝撃的でした。

数奇な運命をたどった、類い稀な才能を持った脚本家の半生記を、今になって見られるとは思ってもみなかったので、まずはこれを映画化してくれたことに感謝します。

映画もすこぶる面白いです。
当時の俳優や監督が実名で出てきて、それをそっくりさんが演じるのが楽しい。
ジョン・ウェインなんて存命中だったら絶対許されなかっただろう。対して、カーク・ダグラスは随分カッコイイ。いや、一番カッコよかったのは、ジョン・グッドマンが演じた役か、、。

トランボの脚本家としての才能と家族に支えられていたことも丁寧に描かれていました。
強い信念で権力に対抗した彼の姿は、脚本作の「スパルタカス」や「パピヨン」の主人公にかぶります。
そして、最後のスピーチは、キング牧師にも重なります。感動しました。
まさなつ

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