拘泥

男達の別れ98.12.28@赤坂BLITZの拘泥のレビュー・感想・評価

5.0
2016年8月21日RadioheadラストがStreet Spiritであったことにすっげ泣いた。2018年5月16日アルゲリッチのプロコフィエフ3番で号泣。アンコールはシューマン/リストはWidmungで号泣。そして当時の皇后陛下が会場に居られたことからかもう一曲、それは実際俺の子守唄だった、ねむの木の子守唄で号泣。今までライブの類で泣いたのはここまで。何れも長年の思い入れがあった。
1998年12月28日、生後7ヶ月の糞垂れ小便垂れ乳飲み泣き虫小僧、この時間に私は号泣していただろうか。買っといて置いといて、ふともう観るかと観た2022年、今とりあえず目がバッサバサで痛いし顔面パリパリ。長年の思い入れがあるとかってわけでもないのに、アルバムは何度も聴いたのに、DVDで観たらこんなに泣くと思わなかった。意味分からんくらい泣いた。マジで涙が止まらなかった。出た汁の量で言えば、今の所さしたる悲劇に見舞われていない人生のあらゆる出来事において1,2を争うぐらい汁が出た。
確かに佐藤伸治、HONZIはそこにいたし、この音楽がそこに在ったらしい。それに頭を振っている人達がいたらしい。全ての人が美しくなる場だった。過去は悲しみで悲しみは美しい。あんな音楽に辿り着いて、どうしてかこんな顔をしなければならない世界だ。終わったら彼は、颯爽と去って行ってしまった。古今東西のライブの頂点。まるきり夢だった。
拘泥

拘泥