パペットである馬のなんたる雄弁さ！
劇団四季のLKやLM、RIGとはまた違う、デフォルメされていない造形美は溜息もの。
馬の体のラインがとても綺麗なのだけれど、骨格の工学的な美しさもすごい。
何より人形師さん達の技術の素晴らしさ。彼らによって命が吹き込まれ、そして彼らが去ると命なきものへと変貌する様は崇高な気配すら漂う。
戦争の最中で、大きなうねりに抗えずに懸命に生きようとする人間たちの物語に考えさせられる。後半は何度も涙を拭いた。
これらを全て、あのシンプルなセットで表現してしまうことに唸らされる。
合間に入る歌の懐かしさを感じるメロディーと、高らかな歌声も涙を誘う。
