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NY検事局のmhのレビュー・感想・評価

NY検事局(1997年製作の映画)
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検事局を題材にしたポリティカルサスペンス。
若き検事のサクセスストーリーをうまく絡めてあって、手軽にそして効果的にシドニールメットを楽しめる。
例えば健さんのように映画俳優のなかには、存在感あっても演技力がないタイプのひとが大勢いて、アンディガルシアもこの手の役者だよなぁと、怒ってる演技を見て思った。
取り乱して怒る演技って、アメリカンニューシネマの規定種目みたいな面もあって一概に悪いものとはいえないんだけど、1997年の映画だとちょっと場違い感が拭えない。
シドニールメットは初期のキャリアで、アルパチーノという存在感も演技力もSクラスの俳優に出会ったことがプラスに作用したけど、のちのキャリアにおいてはどうだったのかね。
「セルピコ」で怒り狂っていたアルパチーノは確実に観客の怒りを代弁するものであったよなぁと、なんたちょっと白々しいアンディガルシアのそれを見ながら考えた。
閑話休題。
この手の話はツイストをかける方向が、シニカルになりがちなところ、ポジティブな変化にしてるあたりがシドニールメットらしくっていいよね。
主義主張の向こうに監督の人柄までみえてくるのがたまらないんだけど、これはまあ、いちファンの贔屓目によるところでもあるので、話半分で。
面白かった!
mh

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