めしいらず

部屋のめしいらずのレビュー・感想・評価

部屋(1968年製作の映画)
3.4
男が閉じ込められたその”部屋”は、やろうとしたことが必ずちぐはぐな結果をなってしまう。それがいちいちシュールで可笑しい。最後まで噛み合わず出ることも能わず。マグリットの絵画を思わせる画もまたシュールで印象的。覗いた鏡が何故か後ろ姿を映すだとか、鶏を連れた紳士のスローモーションだとか、心奪われるほどの美的感覚だ。いつものシュヴァンクマイエルらしくもあり、らしくなくもある不思議なテイスト。いつもより禍々しさが少なくコメディ色が強い気がした。
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