おかみにゃん

ノーザン・リミット・ライン 南北海戦のおかみにゃんのレビュー・感想・評価

3.0
10/28
 2002年6月29日、日韓韓国W杯開催中、韓国チームの3位決定戦に韓国中が熱狂していたその裏で、北朝鮮はNLL(北方限界線)付近で領海を侵犯し韓国軍艦艇へ奇襲攻撃を決行。韓国軍側に死者6名が出た実話の映画化。

あんなに盛り上がっていた裏でこんな事件があったとは驚いた。
韓国国内でも、W杯の盛り上がりで国民の関心はすぐに薄れ、太陽政策を取っていた金大中は何事もなかったかのように決勝戦観戦のために来日していたとは。

そして実録の映像の力を改めて思い知らされた一本でもあった。
攻撃を受けた艦内の緊迫シーンは、あくまでも映画の1シーンで、兵士が命を落とすシーンも現実味を感じなかった。
でも葬儀の様子は、実際の映像が使われていて、嘆き悲しむ家族の姿の映像を見たとき、徴兵された市井の若者が命を落とす理不尽さに涙が急に込み上げた。みんな誰かの大切な家族なのに。