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パーティで女の子に話しかけるにはのtsuyocinemaのレビュー・感想・評価

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【パーティーで女の子に話しかけるには/HOW TO TALK TO GIRLS AT PARTIES】

パンク好きのボンクラ高校生エンと友人はパンクライブ後の打ち上げパーティーに行こうとしたら、誤って異星人たちがコミューン内のパーティーに潜入してしまう。
エンは反抗的な視線を投げかける美しい異星人ザンに恋をしてしまう。
コミューンを飛び出し、パンク体験をしたいザンとエンは逃避行をすることにして、大人の規律に中指を立てていく…

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチの監督最新作かつ、ポスターのルックから公開当時には非モテ文化系の心をくすぐる甘酢いい映画だと思ってたのだが、なんか美大生が授業の課題で作って技術的にそれなりにまとまったものの
スベったみたいな作品だった。
しかもスクリプトと見た目のテイストとしてヘドウィグ〜のセルフ劣化版だし、テーマのスケールを大きくしたが故に逆に陳腐化してるのが残念。(安っぽいニューウェーブ時代の宇宙イメージMVみたいなのは、ちょっと好き)
ヘドウィグも今観ると筋としては微妙かもしれないけど、劇内のバンドの音楽で持ってくパワーがあったけど、今回は前半とクライマックスのパンクのライブと異星人内のパーティーでかかるアンビエント、クラウトロック的なものが映画をエンパワーメントするまでには至らなかった。
(ここの楽曲の使い方とかそれ自体は悪くないんだけどね。)
でもパーティーシーンはなかなか良くて、パンクライブの参加者全員が初期衝動しかない感じや異星人のパーティーの『あっ、超絶現代アートな人たちのパーティーに来ちゃった…まじ俺異分子…(実体験)』という違和感はパーティー自体にリアリティがあった!
あとエンとザンの恋に落ちてからのハッピーなデートは思春期プレイバックさせる効果はあると思いますな。
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