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パーティで女の子に話しかけるにはのtakumiのレビュー・感想・評価

4.0
▷SFロマンティック・コメディ映画

▷舞台は1977年、イギリスのロンドン南部・クロイドンで、パンクにハマる少年エン(アレックス・シャープ)は友人とたまたま空き家で行われていたパーティに忍び込むことに。そこでは白(心)、赤(力)、青(声)、黄(意識)、紫(精神)、オレンジ(性)という6つのコロニーをもつ謎のカルト集団(宇宙人)が謎のダンスを繰り広げていた。エンは黄のコロニーに属するザン(エルファニング)に一目惚れをする。
ラスト、ザンは7つ目の緑(心臓)を手に入れる。

▷原作小説を手掛けたのは、ストップモーションアニメ映画『コララインとボタンの魔女』の原作者であり、ポストモダンを代表するイギリスの小説家ニール・ゲイマン。原作は彼の小説『壊れやすいもの』に収録された「How to Talk to Girls at Parties」。
短編小説では映画の発端部に当たる部分のみが書かれているそうなのですが、これを元に話を大きく広げた物語がこの映画(原作で描かれるのはパーティの一夜のことだけ。つまり半分以上がジョン・キャメロン・ミッチェルのオリジナル)。奇抜な世界観をここまで映像として再現し、しかも物語として大きく膨らませる。

▷監督は、ドラァグクイーンが主人公のロック・ミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』で主演・脚本・監督を務め、熱狂的な支持を得たジョン・キャメロン・ミッチェル。『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』と本作『パーティで女の子に話しかけるには』には、音楽でこそ自身のアイデンティティー=生き方を確立していくという共通点がある。性行動を赤裸々に描いた『ショート・バス』と、1人息子を事故で亡くしてしまった女性を追う『ラビット・ホール』は、いずれも“喪失”が描かれた物語でしたし、ミッチェル監督作品には一貫した特徴があると言っていい。

パンクとはジャンルではなくアティテュード。ジョン・キャメロン・ミッチェルによれば、「パンクのモットーはDIY(パンフレットより)」。
 アティテュード(attitude)...姿勢、態度

▷出典:ヒナタカ 『パーティで女の子に話しかけるには』今年随一のヘンテコで、美しく、感動的な映画!その魅力を大いに語る!2017.12.06(https://cinema.ne.jp/recommend/party2017120606/)
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