アクションはすごいが
名前だけを拝借した別物。
原作漫画のテーマである
"家柄"というものだけで
先代が生んだ恨みや確執を
引き継がなければならず
悲しみの果てに
望まぬ復讐の連鎖に飲まれていく
少女と青年の物語は
微塵も感じられず...
万次はあくまでも
"用心棒"であり、
復讐をするのは凛自身。
だからこそ永遠の命を生きる彼が
復讐に囚われた凛に
例え仇であっても
"人の命を奪う事の重さ"を
身を持って教えて、
それでもなお
殺さなければならないものは
おれがその重みを背負って代わりに殺す。
と約束するところに
この作品の深みがあるのに
凛の仇を万次が
なんのためらないもなく
バッタバタ斬っていくのは
いかがなものか...
アクション映画としては4点くらいだが
原作のある作品でかつ、
人間ドラマとしてみると1点くらい。