佳

無限の住人の佳のレビュー・感想・評価

無限の住人(2017年製作の映画)
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最初の白黒の場面から、万次に不死身の虫が入り込む場面に合わせてカラーになっていく始まり方は好きだった。

戦闘シーン、特に血の表現に迫力があって、映画らしさは感じた。そしてそういったシーンは基本一発撮りとのことで、ファーストテイクならではの緊張感相まってこの迫力が生まれたのだろうなと思った。
あとキムタクがめっちゃキムタク。

海老蔵が良かった。ねっとりした喋り方と声がすごく独特でぴったりだった。一瞬古川雄大に見えた。

杉咲花ちゃんの役が、なんだかちょっと鬱陶しく感じてしまう時がちらほらあった(杉咲花ちゃんは悪くない)。これも喋り方や声かな?煮え切らないような態度の時にそう感じた。
ただ杉咲花ちゃんは目で喋ることができるくらい目力が強いとも感じた。

監督がプロデューサーからオファーを受け、漫画を読んでみて「これは映画にしたい!」と思ったそう。漫画のどういったところにそう感じたのだろう。漫画をチラ見してみたいなと思った。

監督の得意とする(好きな)ヒーロー像が、
完璧に強くてかっこいいヒーローではなくて、
どこか人間味があってツッコミどころがあったり、何か欠けたところを持っていたりするヒーローなのだと思った。(監督は、座頭市などが好き、とあげていた)
本作では、主人公であるはずのキムタクが結構弱いというのもポイント。生きたくて戦っているのではなく、死ねなくて戦っているので、たいして鍛錬を重ねていないだろうということ踏んでのキャラ設定とのことだが、本当に意外と弱い時があった。
佳