えし

無限の住人のえしのレビュー・感想・評価

無限の住人(2017年製作の映画)
2.9
「試写会どうだった?面白かった?」
試写会から帰宅するなり家族からの質問である。恐らく期待されている答えは「つまらなかった」や「面白くなかった」、「最悪」といったネガティブ思考なものであったに違いない。
しかし、私の答えは「監督は三池さんで正解。長年映像化されていないのには、理由がある。」であった。

学生時代、原作の漫画はパラパラと何冊かは読んだ記憶がある程度の思い入れもさほどない作品ではある。
ストーリーは、木村拓哉演ずる用心棒で不死の男 万次と両親を殺された復讐に生きる少女 凛が敵討ちに出る話。
ストーリーを動かすのは杉咲花演ずる凛が全て起点となり動いていきます。主にこいつおらんかったらこんなに人死なんでええのになぁと思うレベルです。
とにかく人がバッタバッタと切り刻まれていきます。切り刻まれてグロい映像なのに場内に失笑が漏れます。なぜならキムタクがちょくちょく串刺しになるからです、不死身なので。

この辺りが映像化されなかった理由なのかなと思います。大真面目に進めているはずのストーリーがなぜだか笑いに転化されてしまう。漫画なら気にならないのに。
あとこれはどんな漫画映像化作品の悩みどころだと思いますが、漫画の描写に忠実にいくのか現実に即して調整するのかがちょっとまずかったように感じました。

以下気になったところ。
山本陽子さん演ずる八百比丘尼の頬には渦巻きが描かれているのだけれど、もうちょっとどうにかならなかったかと。
戸田恵梨香がガミースマイルじゃなくなっている。いい脚してる。
女優さんの服がどれもこれも汚れがなさすぎる。せめて使用感くらい出せないものか。
木村拓哉が「待てよ」と言うとなんか嬉しい。お約束。

誰が撮っても批判されるんだから、三池さんで良かったと思うのでした。
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