明石です

トラブルボックス/恋とスパイと大作戦の明石ですのレビュー・感想・評価

4.7
冷戦時代のソ連を舞台に、スパイ容疑をかけられたアメリカ人家族が米国大使館にて破茶滅茶な亡命生活を送る話。監督主演はウディアレン、助演はまさかのマイケルJフォックス。

これは、、生涯で見たウディ映画ベスト10には確実に入る名作。登場人物たちが大使館に閉じ込められ、その中でドタバタしてるだけのいわば密室劇なのに最高に面白かった。ウディアレンの持ち味がたっぷり出てる気がする。序盤からオチまで、すべてが最高。文句のつけようのない傑作。

マイケルJフォックス演じる若き外交官のもとに、ウディアレン演じる家族が亡命してくるんだけど、アメリカ人的図々しさで大使館を自分たちの家みたいに使って大使たちが大迷惑。彼ら家族を追い出そうとするんだけど、なかなか出て行ってくれない。そうこうしているうちに外交官(マイケルJ)とウディの娘が恋に落ちてしまう。序盤から終盤までずっと面白い。

主演二人の共演だけで十分見る価値ありですが、とにかく会話の掛け合いがセンスありすぎる。配信サービスにもTSUTAYAレンタルにもなかったので、ハードオフのオンラインストアで5,000円くらいで買った気がしますが、その値段に十分見合う良作でした。

ウディアレンと奥さんのやりとりが面白すぎてガバガバ笑った。最近見た映画では一番笑えたかも。というかマイケルJフォックスとの絡みも含め、数あるウディ映画の中でセリフの掛け合いのユーモア度合いがピカイチだと思う。

あとマイケルJフォックスはハンサムなのにドジばっか踏んでてうだつの上がらない若者役がものすごく似合う。それでいて決めるところは決めるから余計カッコよく見える。ついでに作中でウディアレンがマイケル演じる大使を「失敗作」って呼んで終始馬鹿にしてるのがクスクス笑えちゃう。

多分この映画があまり世に知られてないのは(センスのない)邦題と(センスのない)ジャケット写真のせいだと思う。こんなにキャストが豪華でセリフもプロットも文句なしに面白いのに。もっと有名になっていい映画。

——好きなセリフ——
「ちゃんと聞いて。恐ろしい情報が入ってきてるんだから」「なに?あんたのIQテストの結果か?」
明石です

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