浅野公喜

恐怖と戦慄の美女の浅野公喜のレビュー・感想・評価

恐怖と戦慄の美女(1975年製作の映画)
3.6
テレビ映画として作られた3話構成のオムニバスホラー。どのエピソードも主演はカレン・ブラックで監督は同じくカレン主演の傑作ホラー「家」のダン・カーティス、脚本には「激突!」や「アイ・アム・レジェンド」のリチャード・マチスンも参加。数年前アマプラでも配信されるも字幕無しだったので後回しにしてたら配信終了してがっかりしましたが、最近字幕ありで配信されたので嬉しいです。

真面目な女教師が生徒から映画に誘われるも、睡眠薬を飲ませられ写真を撮られてしまう第1話は、ホラーらしい演出は殆ど無いのですがちょっと意外な展開。

奔放な妹に手を焼く保守的な姉が妹をどうにかしようとする第2話は途中からオチが想像つきますがカレンの演技が色んな意味で見事。

ジャケットにも大きく写っている骨董品屋で買った人形が突然襲い出す第3話は変な声を出しながらちょこまか動く人形が「チャイルド・プレイ」や「パペット・マスター」の元祖的趣。電子レンジで焼こうとする所も「グレムリン」のようで今作の影響度の高さが伺え、技術があまり発展してない時代なりの工夫された撮り方、「死霊のはらわた」ぽくも感じる執拗に迫る人形視点のスピーディーなアングルに注目。

今となってはどれもシンプルなストーリーですが上映時間は短めで粗があまり気にならずにさらっと観れます。90年代に作られた続編「ザ・テリブル」も気になりますね。
浅野公喜

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