かおる

ジョン・F・ドノヴァンの死と生のかおるのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

2006年、29歳で亡くなったアメリカの人気俳優ジョン・F・ドノヴァン。彼と数年間文通をしており、俳優となった当時11歳のルパート・ターナー。
ルパートはドノヴァンとの手紙を公開することにし、有名なジャーナリストから取材を受ける。


最初はミステリーかと思ったけれど、そうではなくて、母と息子の関係性とかスターの闇とか、同性愛への不寛容さとか、学校での子役の居心地の悪さ、そういったものをドノヴァンとルパートを通して描いています。

俳優とそのファンの少年、この2人の間には決して不純なものはなくて、今の自分の置かれた状況にそれぞれ苦しんでいる。

手紙を否定したドノヴァン。否定されてしまったルパート。もしドノヴァンが否定していなかったら、違う未来があっただろうか?
マネージャーにも切られてしまった後のドノヴァンには、孫が彼のファンであるおじいさんとの会話は、少しは彼を救ってくれたんだろうか?
そう思わずにはいられなかった。
かおる

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