Kawaguchi

ジョン・F・ドノヴァンの死と生のKawaguchiのレビュー・感想・評価

4.2
「スタンドバイミー」が流れ出した瞬間、吹き出してしまいました。いくつかの劇中歌のうちの一曲は必ず、その選曲は誰もできない/それは普通大惨事になるよ。って曲いれてくるから、ギリギリのところで毎回脱帽です。素晴らしい。前作は「恋のマイヤヒ」。

今作も色や光の質感、なんていうのかな、劇中歌が流れ出した時の映画的快楽に言葉では表せないような深い感動で胸がいっぱいです。ありがとうドラン。デビューから一貫して描き続けてきた「母と息子」というテーマを縦に広げ、より開かれた作品になっています。(いつもの様な、長くしつこい会話劇はなくスッキリ描いてる。それが少し寂しくもあり。)

こんなにも素晴らしい今作が、新型コロナの影響で、日本はもちろん世界の興行に想像を超えるダメージを与えてることにとても憤りを感じます。

ドランにとって初の英語作品で、oasisでいうところ「モーニンググローリー」にしようとしてたわけだから、より悲しい。
Kawaguchi

Kawaguchi