Chiaki

印度国道10号線のChiakiのレビュー・感想・評価

印度国道10号線(2015年製作の映画)
3.5
苦手な部類の映画だと知ってはいても、どうしても観たかった。アヌシュカ・シャルマ主演だから。

誕生日のミーラは夫のアルジュンと共に車で旅行中、集団から暴行を受ける男女を目撃する。そのまま男女は拉致されてしまい、アルジュンは集団の車を追跡。しかし2人は集団に見つかり、拉致された男女は目の前で殺害されてしまう。なんとかその場から逃れるも、追ってきた男にアルジュンは重傷を負わせられる。助けを求め、1人走り続けるミーラ。なぜ男女は殺されたのか。集団の正体とは。

とにかくアヌシュカが逃げまくる。あの追われる感じ、映画でよくあるけど今回は違う怖さだった。逃げた先に辿り着く警察や村がリアルに感じ、インド大好きだけどインド怖い、、と思ってしまった…。でもすごく興味を持ってしまった。
あの空気感、耐えられなくて、腰引けまくって多分正面から見たら「あの人、なんて格好で観てるんだ」て思われてたと思う。
多分隣のひとは怪しがってたと思う…。

打って変わってラスト10分はスクリーンに釘付け。
ミーラが豹変し、映画の展開も雰囲気も、何もかもが変わる。アヌシュカの演技力に圧巻。表情に映る感情を殺し、鉄パイプの引きずる音だけで迫るアヌシュカのあの迫力は、映画の中で最も息を飲むシーンだった。無敵ってこういうことだ。

全体的にとにかく怖かった。
途中笑ってる人もいたけど、何がおかしいのかわからなかった。

でもアヌシュカがすごい女優さんということを改めて実感。まだ彼女の出演作は「命ある限り」とこれしか観ていないけど、それだけでもその凄さは伝わる。
アーミルと共演した「PK」も公開してほしい。悲願する人も多数だから、きっと観れると信じてる!

IFFJにて。
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