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風櫃(フンクイ)の少年のらのレビュー・感想・評価

風櫃(フンクイ)の少年(1983年製作の映画)
3.6
いつまでもバカみたいにじゃれ合っていたいが、やがて現実とも直面せざるを得なくなり、その摩擦の中でもがき始める思春期・青年期の男子たちの空気感をリアルに捉えている。リアルというより「ストレートに」と言ったほうが近いかもしれない。そういう意味では普遍的な映画だが、舞台になっている80年代中頃の台湾の村落(風櫃)と都市(高雄)の固有の文化を対比的に見ることができるという楽しさもある。廃墟の「カラーでワイドなスクリーン」から街を眺めるシーンは名シーン。
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