SFものだが宇宙人が伝えようとしているものをひたすら解読するという超スローペースで物語は進む。
昨今の中国やロシアの情勢にタイムリーな内容である。
宇宙人は言わずとも知れたタコやイカのようなたくさん脚のあるグニャグニャ生物（もっと違った形でも良いと思うのだが…）。
時間の概念が異なる生物から贈り物をされる主人公。
映画だけ観るとなんだかよくわからないが原作「あなたの人生の物語」を読むと理解できる。
この時点では主人公だけがその概念を会得するが、この先人類が皆このような状況になったら反対に予期せぬことが起こりそうで怖くなる。
皆さんは未来がわかってその通りの人生を歩むことが果たしてできるだろうか。
恐らく亡くすものが哀しくツラいものであっても主人公にとっては得た喜びの方が大きかったのだろう。
現に自分の人生は変えずとも争いを回避した主人公。
私なら決して今の生活が良いとは思っていないが、過去に戻ってやり直すことがあったとしてもその時点ではベストであったと信じて生きてきたのでやはり同じ選択をしてしまうだろう。
などと考えさせられる作品だった。
