これは！
派手さはないけどインターステラーと双璧をなす？時空哲学の世界。
そしてSFの設定を借りたヒューマンドラマ。
「彼らにとって時間は流れるものじゃない」
「君の電話のおかげだ」
「私がかけた？あなたの番号を知らなかったのに？」
「今知ったじゃないか」
久しぶりに鳥肌が立つような展開に出会えた。宇宙のこと、時間のこと、言葉のこと、一見科学の題材のように思えることも、煮詰めていくと必ず哲学的・倫理的な問題が現れる。
だって人間だもの。
未来のことがもし分かったら選択を変える？
失われると分かってる愛を育む？
悲劇が待つと知ってもその選択をする？
正解はないと思うけども。
ちょっとズレた話かもだけど、妊娠の初期段階で赤ちゃんが障害持ちかどうかが今の医学ではある程度分かるそうでして、
このことで、生まないという選択肢が大きく育ってしまうのは、親にとっては相当しんどいことなんじゃないかと思うのです。
障害があろうとなかろうと我が子はかわいいだろうけど、ないに越したことないのが本音だし、程度の問題でもある。
きれいごとと現実問題の狭間で葛藤する人もいるでしょう。
だって人間だもの。
未来が見えることは必ずしも幸せなことではないのかもしれません。
