エイミー・アダムス主演の『Arrival 邦題：メッセージ』を観てきました。
静謐な映像のなかで過酷な現実と真実を描き続けてきた、当代随一の映像作家ドゥニ・ヴィルヌーヴが満を持して挑んだSF大作。異星文明との初接触（ファーストコンタクト）を描いた作品としてはかなり異色で、そこいらの凡百と一緒にされては困る異才ぶり。
儚げな曲に走馬灯のような幻想的なシーンの数々に感動して気づいたらボロボロ泣いてました。笑
SF映画というくくりで言うと、『インターステラー 』のような感じが良かったです。
どちらにも共通して言えるのは、科学的な考察がきちんとなされている（箇所がある）、エンタメSFではなく人間ドラマに主眼を置いている、主演の演技が際立っている感じがするのと、
ブロックバスター物のSF映画だと、地球に攻めてきたエイリアンと戦って勝利するみたいなものが多い中で、こういったドラマよりのSF作品は限られているのでとても良い作品と出会えました。
未知の文明、知的生命体の出現に対して、まずは相手を知ることから始めようという知的なファーストコンタクトが、やがては己をより深く知ることになるという着地点もさすがで、壮大なSFから個の物語へと帰結する普遍性は、ヴィルヌーヴらしからぬ優しさと易しさであり、凄く身近な愛の物語へ繋がった時、鳥肌が止まらないはず！
ヴィルヌーブ監督の次回作『ブレードランナー』のリメイクにも期待大です！
