ayuka

メッセージのayukaのネタバレレビュー・内容・結末

メッセージ(2016年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

最高でした。SF独特の緊迫した空気感、たまらなかった!

この物語のキーとなるのは"違う言語を学ぶと、その言語での考え方が分かる"っていうポイントじゃないでしょうか。ルイーズがヘプタポッドの言葉を理解した時、彼らの時間に対する考え方をも習得する。

言語って本当に不思議で、わたしの場合、日本語と英語を喋るときでは自分の性格が違うとよく感じる。それでなんだか自分というものが分からなくなって悩んだことがあるし、物事への考え方やアプローチの仕方が日本語と英語とでは違うことがよくある。二か国を喋る人なら結構多くの人がぶち当たる出来事だと思う。

それを異星人の言葉に置き換えて、違う星の、時が線で存在しない場所の言葉を学んだ時、時に対する考え方さえも変わる、というのが描かれていた。

ルイーズが書いた本には"言語は第一の武器になり得る"と書いてあって、まさにそれがこの映画の中で起こる。新しい言語を学んだことで時を旅できる能力が武器で、そして中国の将軍を説得した言葉そのものも武器。

とても政治的なメッセージも込められていると思った。12カ国の意思疎通のできてなさ。ヘプタポッドが降り立ったって人々を混乱させ、そしてどれだけ人間や国間の意思疎通が乏しいか、ということをまじまじと見せつけられた。結局ヘプタポッドがルイーズに言語(時へのアプローチ)を教えたことで分断は救われたっていう、感じなんでしょうが。なんでこんなに団結できないんだよ!ってフラストレーションをずっと感じてました。

あとは、インターステラーがただのSFだけじゃなかったように、この映画にもヒューマンドラマ的な要素が含まれていてよかった。娘の死を知りながらも、子供を作ろうか、となったルイーズの決断、悲しみ、、、とても後ひく感じでした。

あ〜〜〜興奮したなあ、途中すごく息上がった(笑)もう一回映画館で観たいかも。
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