ヤックル

オケ老人!のヤックルのレビュー・感想・評価

オケ老人!(2016年製作の映画)
2.0
笑わせてくれるポイントもちょいちょいあるけど、全体的な感想としては面白くもなければ熱くもなれないつまらない映画でした。

端的に言うと、『オケ老人!』とは?に尽きます。
まず杏の成長物語が映画の主軸になっているので、オーケストラの団員がほとんどモブとなっていること。
オーケストラを描いているとは思えなかった。
次に若手がどんどん入団していくので、『オケ「老人」!』ではなくなっていった。
しかもその入団エピソードを一つも描かないので、なんで加入していったのかが伝わってこなかった。
笑わせてもらったのも、おじいちゃん・おばあちゃんの珍妙なやり取りの部分だったので、個性的なキャラクターをモブにしてしまった脚本は本当に残念。

次、敵役が雑。
技術偏重である種楽しむことを否定しているオーケストラの代表であり、主人公もそのオーケストラに心を折られてるのに、技術よりも気持ちを優先した『威風堂々』を聴いただけで、何故かあっさり改心するのよね。
気持ちは大切だけど、その気持ちを表現するために最低限の技術は必要だと思っているので、まあなんとも都合のいい展開だなと思ってしまいましたね。
というか、こんな雑な扱いにするなら、こんな露骨な敵役必要?って思ってしまいましたね。

あとは本業がほとんど描かれなかったり、特定の高校生しか出てこなくて、教師としての資質に疑問符が浮かんだりしましたが、上の2つに比べれば些細なことです。
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