みんと

ピアニストを撃てのみんとのレビュー・感想・評価

ピアニストを撃て(1960年製作の映画)
3.6
トリュフォー監督のフィルム・ノワール。

微妙なレビューたちを目にしていたので、さほど期待せずに、トリュフォーブームに乗って観たけど…

ノワールにしてはピリッとしない。ゆるすぎる。シュールなギャグもなんだかピンと来ない。
正直、纏まりがなくて雑に感じてしまったなぁ…
監督はこのジャンル苦手なんじゃないかと思ってしまった。笑

ただ、主役を演じたシャルル・アズナヴールの掴みどころのない雰囲気が妙に魅力的で、狙わないたらしぶりにまんまとハマってしまったのも事実。
無駄にノワールチックでカッコイイショットにドキっともする。けれど、こちらもまた掴みどころのないモヤモヤ感。

しっかりヌーヴェルヴァーグしていて、モノクロ映像もキレが良くてカッコイイ。
にも関わらず、カッコ良さに振り切れない茶目っ気と言うか遊び心と言うか、そこが魅力なんだろうなぁ…

斬新でいて自由、ユーモアの効いたトリュフォー流フィルム・ノワールだった。
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