広川なつき

ぼくのエリ 200歳の少女の広川なつきのレビュー・感想・評価

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)
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ホラー的な表現が派手だったり物理的にあり得ないことが起こったりしているけど、これは誇張したホラー表現というわけではなくて、この映画の世界には魔法のようなものがあるんだって思った。
モールス信号で言葉を伝え合うような、切実だけどすごく小さくて、どこか現実味を感じる冷たく静かな世界の中に、普通はあり得ないものがはっきりと存在していること。その両立が世界の可能性を広げている感じがして好き。説明のつかないことはあってもいいと思っているから肌に合う。現実にはあり得ない残虐行為が、現実的ではないからこそ美しいのが凄い。
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