kkkのk太郎

キングコング:髑髏島の巨神のkkkのk太郎のネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

1933年に公開されて以来、世界中で愛されている怪獣映画の金字塔『キングコング』のリメイク作品であり、有名怪獣たちが一堂に会するシェアード・ユニバース「モンスター・ヴァース」シリーズの第2作。

舞台は1973年。人工衛星により発見された未知の島「髑髏島」を調査するため、米国陸軍の小隊が派遣される。彼らは地質調査という名目で髑髏島の森林を爆破するが、その行為が島の主の怒りを買ってしまう…。

本作の主人公である、元イギリス特殊部隊の傭兵ジェームズ・コンラッドを演じるのは「MCU」シリーズや『ミッドナイト・イン・パリ』の、名優トム・ヒドルストン。
髑髏島を調査する小隊の指揮官、プレストン・パッカード大佐を演じるのは『スター・ウォーズ』シリーズや「MCU」シリーズの、レジェンド俳優サミュエル・L・ジャクソン。
調査に同行する戦場カメラマン、メイソン・ウィーバーを演じるのは『ショート・ターム』『ルーム』の、オスカー女優ブリー・ラーソン。

説明不要、史上最も有名な映画の一つである『キング・コング』。
ジョン・ギラーミンやピーター・ジャクソンの手によりリメイクが行われたり、本田猪四郎がゴジラと戦わせたりと、とにかく何度も映画化されている大ネタ中の大ネタである。
しかし!『キングコング』シリーズって実は一度も観たことない😅
「なんかあれでしょ?大猿が美女攫って摩天楼でウホウホするやつでしょ?」くらいのザックリとした感想しか持っていなかったのだが、ここにきてついに初めてのキングコング体験をすることに!

そんな『キングコング』弱者の自分が本作をどう観たのかというと…。

…めっちゃ楽しかったっーー!٩( ᐛ )و♪♪✨
コングを始めとして、続々と登場する巨大生物たち。蹂躙される米兵。炎と爆炎。ブチ切れるサミュエル・L・ジャクソン。タンクトップがボインボインなブリー・ラーソン。そして日本刀を振り回すトム・ヒドルストン!!
いやもう完璧!完璧なB級モンスター映画じゃないっすか!!言うこと無し!💯
本作の日本版のポスターが最高なんですよね♪怪獣・爆発・原住民。うーん、高カロリー。映画なんて極論全部これで良いんです!!超カッチョ良いぜ!!

多分、原作になった1933年版『キング・コング』とは似ても似つかない代物だと思うんですこれ。
人間に振り回された結果命を奪われるコングの悲哀とか、そんなもん一切ないからね。というか勝つからねコング。んで次なる戦いのゴングが鳴って終わるからね。
うーん、血の気が多いっ!!

一応、反戦メッセージとか、利益のために自然を破壊する人間の傲慢さとか、戦いに取り憑かれた男の狂気とかが描かれているけど、ぶっちゃけそういうのはオマケ。
「”キングコングvsベトナム米兵”!こういうのが観たかったんだろオマエら!!」という監督の叫びが聞こえてきそうな、怪獣映画オタクのだし汁みたいな極濃単細胞映画であります。はい、こういう映画が観たかったのであります!😆

夕日をバックに立つコングのカッチョ良さ、軍用ヘリを次々とたたき落とすコングのカッチョ良さ、傷口を水で洗うコングのカッチョ良さ、大ダコを食いちぎるコングのカッチョ良さ、スクリューモーニングスターで骸骨クローラーをぶん殴るコングのカッチョ良さetc,etc…。
キングコングLOVEが伝わってくる圧巻のコング映画であることは間違いないのだが、実はキャストの演技も良い!
トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン。今やMCU俳優としてお馴染みになったこの3人。この主要3キャストがそれぞれとっても良い演技を披露しており、それが本作の素晴らしさを底上げしてくれていたように思う。

まずトム・ヒドルストン。これまで「デコが広い人」くらいにしか思っていなかったトムヒだが、今作の彼はマジでカッコ良い♪面長のお顔と眼光鋭い眼差しにもうクラクラ💕✨
トムヒが演じたコンラッド。一応本作の主人公なのだが、コングの影に隠れてしまいイマイチ何をやっていたのか思い出せないちょっと不便な存在である。それでもトムヒのカッコ良さと日本刀ぶん回しアクションのおかげでなんとか存在感をキープしていた。
…怪獣映画の主人公は、どうしても割を食ってしまう可哀想な存在。そんな中で、一応存在感を発揮したんだからやっぱトムヒは偉い。前作『GODZILLA ゴジラ』(2014)の主人公なんて、何をやっていたのかマジで1ミリも覚えてないしね💦

次にブリー・ラーソン。これまで「顔の四角い人」くらいにしか思っていなかったブリーだが、今作の彼女はマジで可愛い!タンクトップで走り回る姿はまさに眼福なのであります😍
彼女の演じるメイソンはコンラッド同様、いやそれ以上に影が薄い存在でありぶっちゃけ居ても居なくても物語にはほとんど関係ない。やっぱ『キングコング』には女が必要だろう、というただそれだけで出てきたようなキャラであり、それ以上の役割は無い。
だが、ブリー・ラーソンのキュートさがこのむさ苦しい漢映画の一抹の清涼剤になってくれていた。必要ないけど必要な存在でした。

そして何より最高だったのはやはりこの男、サミュエル・L・ジャクソン!!
恐竜と戦い、鮫と戦い、シスの暗黒卿と戦い、宇宙人とも戦ってきた男の今度の敵はキングコング!ついにくるところまで来たという感じ。
彼が演じるのは戦場以外の生き方を知らない男、パッカード大佐。上官から「悪いけど、帰る前にもう一回任務に就いてくれない?」という電話を受けた時の大佐の表情がたまらない!平静を装いながら、内心では「よっしゃ🙌」と思っているあのニヤリとした目つき。今回のサミュエルの顔の演技は全編通して本当に良かったな〜✨
「マザーファ…」という死に際も潔くて見事。贅沢を言うのなら、最初から最後まで「サミュエルvsキングコング」だけで映画を作って欲しかった。それぐらい見応えありました!

基本はバカ映画なんだけど、太平洋戦争からずっと島で暮らしてきたハンク中尉の手製のボートが、米軍の戦闘機とゼロ戦のハイブリッドだったところに、実は結構ジーンときてしまった。
戦争に囚われた男、戦争を捨てきれない男、そして戦争を捨てた男、この三者の対比が見事だったので、薄味な人間パートも退屈せずに観ることが出来たように思います。

エンドロール後のおまけ映像も「おーー!そう来るか!」というテンションの上がるもので、もう言うこと無し!
これこれ、こういう怪獣映画が観たかったんだよーー😂
あまりにも従来の『キングコング』とはかけ離れているので、オリジナルのファンには受け入れられないかも知れないけど、自分としては大合格💮
ストーリー的に「うーん…」というところはままあるものの、この手のジャンル映画なんだからそこには目を瞑るのが大人の対応というものでしょう。
これまでは断固ゴジラ派だったのだが、今作を観てコングの良さに目覚めてしまった。やっぱ大猿が大暴れするのって最高ですね♪
kkkのk太郎

kkkのk太郎