Kou

キングコング:髑髏島の巨神のKouのレビュー・感想・評価

3.6
コナン最新作を経て映画欲がまた
じわじわ高まってきた今日この頃。
劇場最新作『GODZILLA×KONG 新たなる帝国』
を最大限楽しむため振り返り鑑賞。
とりあえず、モンスターバースシリーズ全部観て全部レビューするぞ!


"自然の脅威の象徴"コングと
"人間らしい驕り"を描いた怪獣映画。
意外とコンテンツとして見ることの
少ないジャンルだけど本作はシンプルで面白い!
主要キャストがトム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソンなのもプチアベンジャーズでアガりますね。
日本刀とガスマスクで暴れるロキに、相変わらず強気のキャプテンマーベル、大体狂人のフューリー長官が観られる贅沢な映画でもあります。



怪獣を目覚めさせるのに必須条件とも言える”人間の驕り、愚かさ”を誰が観ても分かるように描いているのもいいね。
地表調査という名の大規模爆撃に、コングに自分勝手な怒りをぶつける狂軍人役サミュエル・L・ジャクソン。こいつのあまりの身勝手ぶりに、コングのワンパンチシーンは心地よさすら感じたもんね。



とはいえ、狂軍人パッカード大佐も深掘りすると意外と考えさせれるところもあるんだよね。
「象と蟻の戦い」と揶揄されたベトナム戦争で敗北を喫したアメリカ。即勝てると思っていた戦争も長期化し、家族と呼べる仲間が死んでいく。彼は無力感を感じていただろう。そしてその無念を晴らせぬまま戦争の終結直後の招集。



そんな中、仲間と向かった未開拓の島の調査で、数少ない仲間もコングに殺されてしまう。彼にとって明確に「戦場」と「敵」が生まれてしまったんだよね。そうなってしまうと、生きているかもしれない仲間の元に駆けつけようとするのも、コングを殺すための武器の調達をしようと愚かな行動をするのも一貫性はあるんだよね。
戦争は人を大きく変えてしまう。そういう視点で観ると大佐の行動も憎めないかもしれ…いや、やっぱうざいわあいつ。



エンパイアステートビルや救われるべき美女はいないけど、怪獣スケールのゴリゴリな戦闘シーンや、巨大生物に襲われるモンスターパニック要素、狂人サミュエルを楽しめる良作なのは保証出来ます。
モンスターバースとしてのコング。巨大タコ食うコング。皆さんも愛してやってください🐙
Kou

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