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キングコング:髑髏島の巨神のsmithmouseのレビュー・感想・評価

4.0
精神年齢低めな自分はララランドよりコングが統治しスカルクローラーが闊歩しサミュエルの叔父貴がマザ○ファッカと叫ぶゴリランド派ヽ(´ー`)ノ。
川口&藤岡の2大ヒロシ探検隊と地獄の黙示録が大好物な自分には当にツボ、というか死に至る秘孔て位のドストライク!
監督の北斗有情破顔拳を喰らったかの様に終始オカシナ笑みが止まらない(*´∀`*)。

「神はまだ創造を終えていない」

泥沼のベトナム戦争から来る冷戦の加熱と不安という重圧、その一方で人工衛星の黎明期で従来の地図に無かった未知の場所が発見されたとしてもおかしくないという妙な高揚。
そんな従来の価値観が根底から覆されそうな時代を舞台に謎の島と超巨大類人猿という常識外れを持ってくる監督のハイセンスさには惚れた!

自分としては"現代"と"都市"という舞台立てだとシリアスさやスリルよりも娯楽色を強く感じてしまう。
しかし、そんなフレームが取り払われてたこの映画からはアルゴー号のイアソンや九つの難行のヘラクレスの様に人間と神に等しい畏れるべき存在の圧倒的絶望的差を感じた。
初めて見た時感じたハリーハウゼンのシンドバッドみたいな怪物と人間のスケールの違いがここからも感じられる。
お気に入りは山場の一つ、逆襲を食らうキルゴア大佐みたいなヘリとコングのシーン。
心音とリンクする様な徐々に高まっていく"音"の使い方は朝のナパームの香りの様に格別だった。

"コンラッド""マーロウ"という名前が示す通り髑髏島の"闇の奥"に分け入っていくヒドルストン一行は程々の存在感(叔父貴は別)。
しかし、一行を温かくもてなす巨大生物達はちゃんと髑髏島内のヒエラルキーを感じられる奴らで可愛い奴から恐ろしい奴まで各種取り揃ってる。
しかも島の狭さが活きるハイテンポさでわんさか出てくる。
コングにはまだ感情移入できるけどせっせと死亡フラグの回収に勤しむ無機質なスカルクローラーはかなり恐ろしい(((;゚Д゚)))。
何だよアイツ!
空気読まないのかよ!
某国のミサイルより無慈悲な奴だ( ゚д゚)。

人類のテリトリー外で人間が只々慈悲を乞う側になるという恐怖が最初から最後までビシバシと迫る。
怪獣映画では人間ドラマより怪獣ドラマと怪獣プロレスをメインに楽しみたい自分には大当たりだった。
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