コズモ

キングコング:髑髏島の巨神のコズモのレビュー・感想・評価

3.8
サミュエルLG、グッドマン、ライリー、ヒドルストン、ブリー・ラーソンと特撮映画にはない豪華キャスティング。ドクロ島に向かうまでの設定の緩さにあまり期待が持てなかったが、島に渡り、コング登場で軍隊が一気に、壊滅寸前となり、コングとサミュエルの眼力対峙シーンから俄然ノリ始める。モンスター映画の盛った物量とコンバットもののサバイバル演出が結果的に上手く処理されている。展開は意外で読めず、やや粗雑な演出ながら大いに楽しめる。後半の主役は何とも言えない役どころを演じきったライリーだ。ライリーの繊細かつ清々しい演技はその役どころと相まって後半の印象に大きく影響を与えている。ラストの啜り泣きや嗚咽が聴かれるのだが、その全てはライリーに捧げられるものだろう。
80年代に良くあった安っぽいB級アドベンチャーの色合いに、意外性のある盛った脚本、潔いアクション処理、自由度を与えられた俳優陣の活躍が、結果的に噛み合ったというギリギリな感じがとてもドラマチックな余韻を与える。そしてライリー。これ程の感動的な役にはなかなか出逢えないだろう。
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