りりー

キングコング:髑髏島の巨神のりりーのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この監督の前作『キングス・オブ・サマー』がすきだったので鑑賞。怪獣映画、全然観たことないけれど面白かった。秘密基地も怪獣も、子供の頃(あるいはいまも)の憧れという点では同じことなのかもしれない。撮影、楽しかっただろうなあ。

基本的には軽妙ながら、戦闘シーンの描写に容赦がなく戦争映画のようだった。軍隊が登場することや、70年代という時代設定もあり、どこか"男らしさ"を求める空気が劇中に漂っていて居心地が悪かったのだけれど、終盤には解消されてほっとした。立ち向かうためではなく、生きるために船を修理する役割を担った彼が、殺意の暴走を止めるシーンが良かった。特攻が英雄的行為にならないところも、現代的だと思う。あと、コンラッドがウィーバーを守るのは女性だからではなく一般人だから、というのが観ていてわかるのもよかった。安易にロマンスに陥らないところも。アジア系の彼女にはもう少し活躍してほしかったけれど…。
男らしさが~と書いたけれど、いかにも強そう、とはお世辞にも言えないトムヒが主役という時点で確信犯だったのかもしれないな。コンラッドの仕事は戦うことじゃなく、生き残ることなのだし。トムヒかっこよかったなあ。しかし、トムヒ×日本刀×ガスマスク、のあまりにフェチ過ぎるあのシーンは一体なんだったんだ。興奮したぞ。

この監督、編集がリズミカルでかっこいいんだよね。次は何を撮るんだろう。楽しみだ。
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