映画武士道

ヘリオス 赤い諜報戦の映画武士道のレビュー・感想・評価

ヘリオス 赤い諜報戦(2015年製作の映画)
3.8
ジャッキー・チュン主演のスパイアクション作品です!
ジャッキー・チェンではありません。ジャッキー・チュンです!
名前似すぎでしょ・・・ぱちもんみたいなので名前変えた方がいいのでは・・・
とか思いながら視聴しましたが。
意外としっかりとしたスパイアクションものでした。個人的には最後があまりにも酷いので(わざと狙ってネタとしてやってるのかもしれないですが)。それがなければもうちょっと高得点だったと思います。

ストーリーとしては韓国が超小型核弾頭DC-8の開発に成功。
そのDC-8をヘリオスという謎の組織に奪われてしまう事件が発生。
その核弾頭DC-8を香港で第三国に売るという情報を掴んだ香港警察。
韓国も香港に核弾頭奪還のために香港に諜報員を送り込む。そして中国中央政府も香港に諜報員を送り込み、香港警察・中国本土の諜報員・韓国の諜報員の混成チームを結成。核弾頭の奪還に挑む・・・というストーリーです。

なかなか良くできたストーリー。
ヘリオスという組織の設定が面白いです。この組織は日本で生まれた組織らしいです。(ただし構成員はアジア人)最初の仕事は宮内庁に忍び込んで天皇の三種の神器の一つ「八尺瓊勾玉」を奪い取り闇社会で販売。
その勾玉の色が赤かったことからヘリオスという組織名にしたという設定。

韓国・中国・香港の混成チームは一度は見事小型核弾頭を奪還するのですが、中国はその小型核弾頭をアメリカに対抗するために自分の国のものにしたいために返還を拒否。香港側も思惑があって中国の中央政府の言いなりになっている現状を苦々しく思っている香港地方政府のトップがその小型核弾頭を自分たちのものにして核武装し中国からの自立を企てる。韓国側も核武装したいのでせっかく開発した核弾頭の奪還を何が何でも成功させたい。
同じチームであっても国家の思惑はバラバラ。アジア情勢の隣国であっても気が抜けない関係(国家間で本当の友人は存在しない)をうまく描かれている気がします。

せっかく奪還した核弾頭ですが国家間の思惑がバラバラで核弾頭の所有を巡って争っているうちにチーム内のヘリオスに通じている裏切り者が手引きして核弾頭の輸送ルートを狙われ再びヘリオスに持って行かれてしまいます。

そしてヘリオスを追っていくうちにヘリオスのボスのありかを教える代わりに香港警察のエースの身柄を引き渡せ・・・とか言われて、みんな乗り気だったり(国際合同チームだから厳密には同胞じゃないにしても、仲間を平気で売るの怖すぎでしょ)
仲間内の意外な人物がヘリオスのボスであることが判明したり・・・
そんなこんなで国際合同チームは再び核弾頭を奪還することができるのか?というところでクライマックスです!

そしてヘリオスのボスとの最終決戦の地はなぜか日本の京都の鞍馬寺!(監督は日本好きなんでしょうか)
作中の描写からいって日本の京都を最終決戦の地に選ぶ必要性があまりなさそうなんですが。

そして私が一番言いたいのはこの作品のラストです!
あまり詳しく書くとネタバレになってしまうんですが、京都でヘリオスのボスを追い詰めた捜査チームの一行。
ようやくボスを逮捕か!?というところで・・・・・

なんと!

「俺たちとヘリオスの戦いはこれからだ!」
というテロップが出て映画終了です。

え・・・なにこれ・・・日本の打ち切り漫画かなんかですか?
演出で狙ってやってるのかな。そうだったら面白いんですけど!

そうじゃなかったらただただモヤモヤするだけのエンディングです。
続編の予定でもあったのでしょうか?それとも打ち切り漫画演出がやりたかったんでしょうか。
私的にはヘリオスのボスがどうなったのか気になって仕方がないので星1マイナスでこの点数です。

銃撃戦などのアクションはすごくお金がかかっている気がしましたし、すごく迫力があったので映像アクション面ではなかなか良かったです!
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