anguish

葛城事件のanguishのレビュー・感想・評価

葛城事件(2016年製作の映画)
1.1
From follower reviews
「なんだこれ…極端すぎる」が感想。ページをめくってもめくっても「父親が悪い」「夫が悪い」「義父が悪い」「嘘つき❗…どうしてこうなったか…ホントは、分かってるんでしょう」扉が閉じられた後に残る後味は口の中で苦くなった「清が悪い」

葛城清(三浦友和)は偏った思想ではあるが「男たるもの城を持たなければ」と強い思いがありそれを成し遂げた何処にでもいるような男。モラハラではあったが、ストーリーの中では一度だけ暴力をしましたがDVはしていないようで、ものすごく悪い男には感じられませんでした。自営業で時間はあり家庭を顧みない人物でもないが父親がいないとこんなに穏やかなんだよってシーンまで作って、彼の形成の背景が全く取り上げていないのでただ々「悪いやつ」で、映画は全力で極悪に仕上げていました、その方が楽だもんね。

赤の他人の第三者視点を取り込んでいましたがお茶を濁すだけで存在自体不要で逆に邪魔でした。目の前で人が刺されているのに誰一人逃げようとせず一定の距離を保って助けるわけでもなく留まっていた場面は非日常を加味しても不思議でした。ハッとしたのは嫁が酔っぱらった義母に我慢していた思いの丈を言おうとしたら「どうして気付いて挙げなかったの?」で嫁の顔。

三浦友和氏の演技、映画を実は初めて見ました。とても難しい役だったと思いながら、傲慢な部分や内面の弱さを見事に演じきっていました。終わってみて「誰かのせい」が強く、じゃあ清は誰のせいでモラハラ男になったの?屈折した心の矛先が父親ではなく第三者に向いたのが解せない。

20220926-22(241)
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