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ヒトラーを殺す42の方法のTSのレビュー・感想・評価

ヒトラーを殺す42の方法(2015年製作の映画)
3.6
【不死身のヒトラー】76点
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監督:ジョン・テイラー
製作国:アメリカ
ジャンル:ドキュメンタリー
収録時間:50分
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50分足らずで見れるドキュメンタリー映画。タイトル通り、ヒトラーを殺す42の方法を、全てではないですが研究者や評論家の検証のもと、それを見ていくもの。どこまでが真実かわかりませんが、これを見ると本当にヒトラーは神に守られていたのではないかということがわかります。あり得ないほどの強運。彼を殺せば世界大戦がなかったとは言い難いですが、それでもあれ程多くの人が死ななくて済んだのかもしれません。

1番印象的な暗殺が、やはりエルザーという人物が講堂の柱の中に仕掛けた爆破暗殺です。エルザーが時間をかけてこれを装置したのも凄いですが、たまたま演説の時間が1時間早まり、それのお陰でヒトラーが爆発の被害を免れたというのは驚きです。当然、エルザーは取り押さえられ処刑されてしまうのですが、まさに殺すか殺されるかの世界。ヒトラーは幾度となく暗殺されそうになりましたが、その全てを巧妙に回避していきます。なお、上記の暗殺事件は『ヒトラー暗殺、13分の誤算』でも確認することができます。
一度だけヒトラーが軽傷を負った暗殺事件がありましたが、それも頑丈なテーブルの脚に爆風を遮られたというものなので、ヒトラーがどれだけ天から見放されていなかったかということが実感できます。

誰にも殺せなかったヒトラーを殺したのはヒトラー自身でありました。戦争には敗北したヒトラーでありましたが、自分以外の手で殺されることもなく、自分が思うだけの人を殺戮して、蹂躙していったので善悪はともかく彼のカリスマ性を認めざるを得ないでしょう。ヒトラーに関する映画は山ほどありますが、今作はやや斬新でしたので参考になりましたね。
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