ブロオー

ハッピーエンドのブロオーのレビュー・感想・評価

ハッピーエンド(2017年製作の映画)
3.8
束縛抑圧と異常性欲はハネケにはいつものことなのですね。
車椅子のじいちゃんが殺されたがっているのがいいし、たぶん協力者を求めて街を散歩しているだろうシーンもいい。ラストシーンも海が綺麗だし、じいちゃんを撮っているシーンのほとんどはキラキラした絵でいいじゃんと思った。だけどやっぱりラストもスマホで録画というのがひねくれていて、たけし映画みたいにはいかないなと思った。ただただ美しいというのは気に食わないのでしょう。
息子がライブステージでパフォーマンスしているシーンは不思議な満足感があった。
話の筋は個人的にはもうほぼどうでもよくて、ロリコン映画として充分な描写はあると思うし、夏らしい明るい光と綺麗な街並みが多く出てくるので多幸感を得られる映画になっているという気がする。
じいちゃんが話する弱肉強食もまたハネケのいつものテーマらしい。